「秋の秩父観音霊場めぐり」に参加して
(23回生 渡邊 真理代)
澄み渡る青空の下、卒業以来初めて大高同窓会の行事に参加 する。中村会長の「是非参加したら!楽しいよ〜。」
の、言葉に心動かされ参加を決めたものの、集合場所に近づくにつれ,「やっぱり、誰か連れがいた方がよかったかな・・・。」などの思いも浮かんでくる。
しかし、会長や事務局の方々のとびきりの笑顔に出会ったとたん、そんな心配も吹き飛ぶ。事務局の絹代さんの「よかったら、一緒に座らない?」の、一言。このさりげない心遣いが、中村同窓会事務局には常に流れている。バスの席に着くと、飲み物とカワイイ袋詰めのお菓子が配られる。
出来合いのものではなく、ひとつひとつおいしいと思えるお菓子を買い、ビールのおつまみ中心の男性用と、甘いおかしも入った女性用に分け、カワイイ袋につめて下さったそうだ。充実した内容の手作り小冊子"秩父札所めぐりのしおり"も用意されている。楽しい!祝福しているかのようにくっきりと顔を出す富士山を背に、中村会長の挨拶がスタート。その後、それぞれの自己紹介が始まる。自己PR大いに結構とのこと、私も自分の仕事(アロマテラピー)の宣伝をさせていただく。第2回卒業の鈴木大先輩を始め、個性的なお話が続く。近況報告をなさる方、大高時代の思い出を話される方。その中で大高同士のカップルのなんと多いこと!前会長の福永ご夫妻、現会長の中村ご夫妻もまた大高カップル。「あんまりたくさんいらっしゃるんで、今度大高love love会を作ろうと思うくらい。」「それじゃあ、私にも一人紹介して!」などの声が飛び出す。和気藹々、まるで昔からのお知り合いと旅行しているようだ。年代順に並んだ名簿をみて、「若い方だと思っていたのに、自分の名前が上の方にあってびっくり!」の声に、笑い声も上がる。ご自分だけでなくご家族をお連れになった方、ご友人のきれい所を連れた方、私のように「実は結構を勇気を出して、一人で参加しました!」と、告白される方。バスの中はまるでひとつのファミリーのようだ。ああ、これが大高カラーだと、懐かしく思い出す。
あっという間に、秩父に近づく。一番札所を前に、事務局長から 参拝の際のお作法の説明があり、般若心経を唱える練習もする。
楽しいだけでなく、お参りするにあたってはきちんと礼を尽くす。気持ちが正されたところで四萬部寺に着く。もみじが美しく、秩父札所1番にふさわしい趣。本堂に入り、一同般若心経を唱える。なぜか気持ちがしゃんとする。不思議なことに、私のバッグのチェーンが突然切れる。「なにか、解き放したほうがいいものがはずれたのね。」とのこと。そうなんだ、と、感謝する。納経帖を手に2箇所めの第18番神門寺に向かう。昔は神社だったという小振りなお寺。ここでも、般若心経を唱える。つづいて、
夜祭りで有名な秩父神社に参拝。ラッキーなことに、ガイドのおじいさんが英語も交えていろいろ説明して下さる。彫り物のみでなく、めずらしい植物についても教えていただいた。道すがら、相田みつをギャラリーものぞく。秩父に所縁があった
そうだ。古い銘仙問屋を改装した素敵な空間の中、思い思いに作品を眺める。ひとりひとり、今、心に染みることばは違うのだろうなと、思いつつ好きな言葉の前で立ち止まる。ギャラリーを出ると、お日様の下、雪が舞う。まるで言葉と雪でダブル浄化されたようだ。そんな思いで、昼食のじばさんセンターへと向かう。お昼ご飯は、釜飯にお蕎麦、茶碗蒸しと盛りだくさん。秩父菜のお漬物がおいしいと、女性はお土産候補にあげる。「手打ちうどんもお薦めだよ!」と会長からアドバイスもあり、そこでお土産タイムとなる。
食後は、第13番の慈眼寺へ。ここには、輪堂があり、経典の集大成が納めてあるそうで、取っ手を握って右に三回まわると、全巻読了の功徳があるという。まるでチベットのお寺のようだ。皆で心をこめて三回まわした。また、慈眼寺というだけに、眼によいというお茶もあり、それもいただいた。ちゃっかりしすぎかな?と、思いつつ。慈眼寺を出て、音楽寺に向かう途中、急に雹だか霰だかわからない白い丸い塊がたくさん降ってきた。見る間に、みぞれのようにかわりとてもお参りできる天気ではなくなった。ところが、音楽寺に着いたとたん、みぞれは止んでしまった。さあ、お参りをどうぞ、といわんばかりに。水で清められ、一段と清清しくなった山道を歩く。十三地蔵の顔を眺め、美しい音色で響くといわれる梵鐘も鳴らしてみる。気持ちが晴れ晴れとする。ここで、中村会長よりもう一箇所回らないかとの提案がある。中村会長の一番のお気に入りの札所で、とても趣きがあるという。当然異議なしで、第32番法性寺に向かう。静寂のなか鐘楼門をくぐり、急勾配の石段を登っていく。会長のおっしゃる通り、まるで中国の水墨画の世界に入り込んだ気がする。奥の崖の中に、舞台造りの観音堂が建っている。高い舞台から眺めると、古い時代にタイムスリップしたかのような感覚を覚える。お参りできて本当によかった。心が洗われた気がする。心も足取りも軽く今回の最終札所、第21番観音寺に向かう。ここは、火難に強いそうだ。一同つつがなく、今回の参拝を終える。12年に一度という午年総開帳。11月30日には、再び扉が閉じられてしまうというこの時に、諸先輩の方々と心をひとつにして霊場めぐりができたことに、なにか不思議なえにしを感じてしまう。忙しい日常で忘れていた心の静寂と、戻れる場をいただいた気がした。
たった一日では、残念な札所めぐり。途中でバスを降りられた野球部OBの先輩の「本当にいい一日でした。一人で参加したけれど、とても楽しかった。事務局の方々、そして皆さん、ありがとうございます。次回も絶対参加します!」という言葉が、皆の想いの代表のような気がした。バスは、諸先輩の美声とともに家路に向かった。感謝の気持ちをたくさん乗せて・・・。
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